喪中見舞い?

思わぬ「喪中」の知らせに、今さらお香典を送るのもためらわれる時―「喪中見舞い」として、まごころを香りに託し、贈答用のお線香をお贈りしませんか。 ・・・・・とある線香メーカーさんが数年前からテレビコマーシャル等でのキャンペーンフレーズです。 最近は親族だけでの葬儀が増え、年末に届く喪中ハガキで初めて知人やその親族が亡くなられた事を知るケースが増えています。 以前ブログにも書きましたが、年末の進物線香をお求めになるお客様が増えたのもそれによるものです。 そんな中、「喪中見舞いのお線香下さい。」と言ってご来店されるお客様もおられます。そして、「のし書きは“喪中お見舞い”として下さい!」。 これはまさに先ほどのキャンペーン効果ですね。メーカーの宣伝でそのことを知ってご来店されたのでしょう。 とても有難いことです。「承知致しました。お線香はこちらでございます。」 しかしながら、実はその「喪中見舞い」という言葉に少々違和感を感じています。 今でこそ「ご香典」はお金をさしますが、本来はお香(お線香)を意味しました。また「ご香料」とはお香を買う為のお金をおくることです。 だから葬儀の際お悔やみや「ご香典」が出来なかったので、後日「お線香」をお供えすることは大変好ましいことと思います。 でも「お見舞い」とは如何なものでしょうか?故人ではなく遺族に対しての見舞いとなるのでお線香はおかしいですね。 ここは素直に「御供」とされるほうが良いと思います。 おそらくメーカーさんもそんなことは百も承知で、より消費者に浸透し慣習として定着出来る為の造語だと思いますが。 仏事においても「家族葬」「手元供養」「墓じまい」等、時代に合わせた造語が生まれています。
category:日々の出来事  |  tags:  |  2014.10.28

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