被災地で悲しかったこと

> 震災後半年以上が過ぎましたが、津波をまぬがれた場所の墓地でさえまだまだ復旧されていませんでした。皆さんまずは生活の立て直しから始められるのでこちらが元に戻るのは先になりそうです。 今後の地震対策の参考にさせてもらおうとお墓に入ってみると、倒れた墓石すべてに何か白いものがつけられているのに気づきました。よくみると震災へのお見舞いメッセージが書かれたカード。その裏には墓石業者の名前と連絡先。あきらかに広告です。 阪神大震災の時もそうでしたが、震災をビジネスチャンスにしようと考える業者が多く出現します。もちろん震災後、経済復旧はとても大事なことです。被災した事業者はいち早く経済活動に戻らなければなりません。しかしながらこんな広告を張って回ることは正しい事とは思いません。張る前にとなりで転んだ水子地蔵を起こすこともできたはずです。 今回祈りプロジェクトを一緒に行った宮城のお仏壇屋さん(ほこだて仏光堂)は、福島の南相馬にも葬儀会館を持ちます。震災の時は火葬場がいっぱいになり、多くのご遺体が彼の会館で火葬の順番を待つ状態だったようです。そんな中、原発事故が発覚しすぐ近くまで避難勧告がだされると、今度は避難を求める従業員さんとおかれているご遺体の家族の狭間に立ち壮絶な毎日を過ごしたそうです。 震災等ギリギリの場面で企業の本質が問われると思います。その本質とは企業人としての社会的使命、またひとりの人間としての生き方ではないでしょうか。
category:,日々の出来事  |    |  2011.10.01

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