仏像修復

DSCF1996 DSCF1985 古いお仏像の修復には様々な方法があります。洗い洗浄で金箔に光沢を戻す方法やいったん木地の状態に戻し木地補修から新品として仕上げる方法、また新品に仕上げたものをわざとススや埃で汚して古さを出す古色仕上げ等々お仏像自体の歴史や状態から施主様にご提案させていただいています。 先般もお預かりしていたお仏像が仏師さんから帰ってきました。(右が修復前、左が修復後) 阿弥陀如来の脇に観音・誓至菩薩がついためずらしい形の三尊仏です。 まずは全体を洗浄してみました。衣や連座の金箔部分はある程度綺麗になりました。ただご本尊のお顔や胸・手はすでに真っ黒になっていたのでこちらは新しく金粉で仕上げます。(右が修復前、左が修復後) DSCF1998 DSCF1986 こちらは新品に仕上げた後わざと汚して(古色仕上げ)全体に古さをなじませました。仏像はこの古さ感もひとつの風格でありそのあたりのさじ加減もとっても大切です。後背の先も欠損していたので彫り足したうえで古色であげたので補修したこともわからないほどです。こうしてお仏像の修復は常にその仏様と対話をしながらすすめていきます。
category:未分類,豆知識  |  tags:,   |  2013.03.10

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