天孫降臨

2016-02-03 11.55.09 槵触神社(くしふるじんじゃ) 古事記によると天照大神(アマテラスオオミカミ)が孫のニニギノミコトを日向の高千穂峰に降ろしたのが日本の始まりらしいです。 仏教が伝来するまでは山岳信仰などの自然崇拝が我々日本人の祈りであり、その源流にあるのが日本神話です。天界にいた多くの神様の中ではじめて男女のペア神「イザナギとイザナミ」。その子供、三貴神(アマテラス・ツクヨミ・スサノウ)の誕生あたりからなんか聞いたことがある神話が始まります。 仏教だけでなく日本人の心に組み込まれた祈りの遺伝子を知るため日本の始まりから少し勉強してみましょう。 そこでまずは、天孫降臨の地とされる九州宮崎の高千穂に行ってみました。天孫降臨の聖地「くし触神社」や「高千穂神社」、そして誰もが知るアマテラスが隠れた天の岩戸もみてきました。その岩戸は川の対岸から見ることが出来、神主さんに案内をお願いすると特別にその場所まで案内してもらえます。残念ながら撮影は禁止ですが岩壁に切れ目がありそれなりの雰囲気がありました。雑木に覆われ中までよく見れませんがその奥が洞窟になっているようです。いつからこれを天の岩戸と呼ぶようになったかはわかりませんが古代人が住んでいそうな洞窟でした。 2016-02-03 12.55.19 (こちらは神々が天の岩戸からアマテラスを出す相談をした場所だそうです。) 現在私たちが祀る神様の中心がこの天照大御神(伊勢神宮)ですが、太陽神だとも言われています。しかしひょっとしてこの地の有力な古代人リーダーが自分を太陽にたとえ自らを神格化したのではないのでしょうか。 神主さんの説明を聞くと人は死んだら「神様」になるそうで天満宮で祀られる菅原道真や日光東照宮で祀られる徳川家康もみんな神様です。なんといっても天皇の祖先はその天照大御神なんですから。 太陽や月や風や山や木や、水や空気や穀物や、人が生きていくのにかかせない万物をすべて神と称え感謝する事に始まった信仰をうまくリンクさせて、権力者自身がその神となることで人々に崇拝されたのではないでしょうか。それでも人々が神と崇拝するからには、神と呼ばれる人たちは誰からも感謝され尊敬される人格者であったのでしょう。 そう、日本人のDNAにはこの「感謝」が組み込まれているに違いありません。信仰するものが神であり仏であり、日本人にはなによりまず「感謝する気持ち」が受け継がれてきたと思います。とすれば、日本人はすばらしい民族ではないでしょうか。自分がご利益を受ける前に仏教では先祖に感謝し、神道では自然の万物に感謝しなければならないという「感謝」という共通の教えがあるという事です。 みなさんも一度高千穂へ行ってみて下さい。あなたの心にある神様にきっと会えるはずです。 2016-02-04 10.05.58  2016-02-04 10.21.30
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